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2021.01.21 ニュース

【導入事例】大分県「迅速かつ効率的な初動対応が可能に。被害状況把握や分析にも活用」

株式会社Spectee(本社:東京都千代田区、以下スペクティ)が提供する『Spectee Pro』は、人工知能(AI)を活用した情報解析をもとに、災害やリスク情報をいち早く正確に「可視化」し、現場の意思決定を円滑にするクラウドSaaS型の防災・危機管理ソリューションです。TwitterやFacebookなどのSNSに投稿された情報や、気象データ、停電、交通などの様々な公共情報、河川カメラなどの映像解析をもとに、自然災害、火災、事故等の発生や被害状況など、緊急性の高い情報を100以上のカテゴリーでリアルタイムに配信する他、それらを、市区町村、空港や駅、観光スポット、工場や商業施設、自社の設備や事業所周辺といった対象と組み合わせて地図で表示し、「どこで何が起きているか」、「被害状況はどの程度か」などを即座に確認できます。すでに多くの企業や自治体、官公庁等で導入されて、災害時の危機管理として欠かせないソリューションとなっています。

大分県では、2020年度から県の災害・危機管理対応として『Spectee Pro』を正式導入しています。そこで、『Spectee Pro』の導入のきっかけや、実際に活用する現場の声を伺いました。

『Spectee Pro』を導入したきっかけ


大分県では、以前からSNSを利用した情報収集に注目していました。災害時には初動対応が重要で、被害の拡大にも影響を与えます。 そのため、SNSに投稿されるタイムリーな動画や写真などの情報は、県として積極的に活用したい情報でした。そこで何か新しい情報収集手段が必要だと考えていたところ、『Spectee Pro』を紹介いただきました。

特に魅力に感じたのは、情報の網羅性とデマの排除です。
『Spectee Pro』の画面には、Twitter以外のInstagramやTikTokなど複数のSNS情報の中から我々が知りたい情報が1つの画面上にわかりやすく表示されます。また、SNS情報を活用する上での懸念の一つだったデマ情報への対策をしっかりされていることにも好感を持ちました。

熊本地震時に近隣の熊本県で動物園からライオンが逃げたというデマ投稿があったのは有名ですが、実は他にも様々なデマ投稿があったのです。大分県も住民にそのようなことは起きていないとの発信に追われたという経験もありました。また、ただでさえ情報が飽和する災害時には不要な情報は極力排除したいというのが実情です。

すぐに『Spectee Pro』を無料トライアルで使ったところ、大雨時にSNSに投稿された画像や動画付きの情報から冠水している市街の様子をタイムリーに把握することができました。限られた職員数で救援部隊に適切な要請を少しでもスムーズに出すことが求められるので、現場に行く前に視覚的な情報が取得できるのはありがたかったです。 また、地図表示機能もあるので、どこで何が起こっているかが可視化された画面を見ながら判断できたのも非常によかったですね。

改めてSNS情報の有用性を感じるとともに、スペクティさんのAIや人の目でのスクリーニングによって確かな情報を配信するという企業やサービスの方向性にも共感し導入を決めました。

『Spectee Pro』の利用シーン


■令和2年7月豪雨時にSNS情報を救助に活用

被害状況の情報収集にも活用したのですが、土砂災害等による孤立からの救助や安否確認などを求める投稿が目に留まりました。 大分県にはTwitterの公式アカウントがあったので、『Spectee Pro』で拾った投稿にリツイートして被害状況の確認や適切な連絡先を伝えるなど、複数件の救助に活用することができました。これは県として大きな取り組みだと思っています。

■読み上げ機能+SNS担当で情報をもれなく収集・対応

AIアナウンサーによる投稿の読み上げ機能は助かっている機能の1つです。 新着の情報をスムーズに読み上げてくれることで職員がパソコンの前に張り付いていなくても重要な情報を見逃すことを防いでくれます。加えて、大分県では『Spectee Pro』で得た情報に迅速に対応するためにSNS担当を置いています。 また、災害発生時などに加わる担当者以外の職員でも『Spectee Pro』が使える様、簡易のマニュアルをデスクに常備しています。
これらの体制のおかげで令和2年7月豪雨時にもしっかり情報を収集し続け、致命的な見落としを防ぐことができました。

『Spectee Pro』を導入して


■夜間の被災現場情報がタイムリーに取得

発災直後の情報がタイムリーに取得できる。しかも、それが言葉だけでなく写真、あるいは映像付きで入ってくるというのは初動対応にすごく役立ちますね。 特に、職員が活動できない夜間において現場の情報などは今まで取得が難しかったのですが、テレビで報道される前に県としてこの様な情報がしっかり収集できるようになったのは大きいと思います。

■河川ごとの被害傾向の違いをリアルタイムに可視化

投稿場所が特定できる地図表示機能は被害状況を俯瞰的に把握や、後の被害状況分析に活用できるので非常に便利です。
2020年1月に季節外れの大雨が降ったのですが、『Spectee Pro』で佐伯市に流れる河川付近の冠水投稿を地図表示してみると、河口が大きく氾濫していない方の河川付近では浸水に関する投稿は少なく、河口の幅が狭く氾濫した河川付近では多くの投稿があり、浸水状況と被害に関する投稿量の一致が一目瞭然でした。今まではこの様な情報を取得、分析するのに人手も時間もかかっていましたが、『Spectee Pro』によってハードルがぐっと下がりました。
この様な分析は今まで十分にできていなかったので今後取り組んでいきたいです。

今後の展望


■最先端技術で頻発化・激順化する自然災害への対応をカバーしていきたい

近年、自然災害の頻発化・激甚化が進み、災害対応にかかる行政職員への負担は増加しています。 特に初動対応はマンパワーも揃わない中、即応性が求められます。 こういった課題に対応するため、大分県は、防災に先端技術をどんどん活用していく方針です。 AIなどの最先端の技術や民間企業の力も借りて取り組みを進めていきたいですね。

また、近年の異常気象に多くの自治体がいろんなやり方で災害対策していますが、先進的な取り組みはどんどん共有し合って、将来的にチームジャパンとして日本で起こる災害に取り組めればよいなと思います。

『Spectee Pro』にはその一端を担って頂くことを期待しています!



【インタビューの概要】
日時:2020年11月実施
場所:大分県庁
大分県生活環境部 防災局 防災対策企画課 後藤辰徳 様