2023.10.23
プレスリリース

スペクティ、総額15億円の資金調達を実施 データ駆動型のレジリエンス社会の実現に向け世界展開を加速 ~累計調達額は25億円に〜

 防災及び危機管理分野におけるSaaSを提供する株式会社Spectee(本社:東京都千代田区、代表取締役:村上建治郎、以下「スペクティ」)は、NVenture Capital株式会社をリードインベスターとし、インフォコム株式会社、株式会社ゼンリンフューチャーパートナーズ、株式会社NTTデータ、第一生命保険株式会社、みずほキャピタル株式会社、未来創造キャピタル株式会社(みずほリース株式会社CVC)の計7社を引受先として、第三者割当増資を行いました。また、株式会社みずほ銀行、株式会社りそな銀行、株式会社商工組合中央金庫、株式会社日本政策金融公庫の計4社の金融機関からのデットファイナンスを加えて、総額15億円の資金調達を完了したことを報告します。

■ 資金調達の背景と目的
 スペクティは創業以来、防災領域において最新の技術を活用したソリューションを展開してまいりました。主力のSaaSプロダクトであるAI危機管理ソリューション『Spectee Pro』は、2023年7月時点で顧客数は960を超え、直近3年間で約3倍となり、MRRは前年同月比160%以上で推移しています。

『Spectee Pro』は、様々なデータを解析し、災害情報をリアルタイムに可視化・予測するクラウド型のSaaSとして、自治体の防災領域や報道機関において圧倒的なシェアを獲得し、さらに企業のBCPやサプライチェーンのリスク管理領域でも急速にシェアを伸ばしています。

 また近年、気候変動などの影響から、世界規模で自然災害が増加しており、災害におけるAI等の最新技術の活用はグローバルで求められています。そのような背景から、昨年よりスペクティでは、国際協力機構(JICA)等のサポートのもと、フィリピンを中心に海外でのフィージビリティスタディを行ってまいりました。

 今回の資金調達は、そういった気候変動の問題、自然災害への対応などのESGの観点で賛同いただいた企業や金融機関による、スペクティのさらなる発展と本格的な海外展開の推進を目的とした成長投資となります。

■今後の展開
・成長領域であるサプライチェーンのリスク管理を中心とした製造業・物流業等への危機管理DXソリューションの強化・推進
・通信・エネルギー等のインフラ関連やスマートシティ関連ソリューションの強化・推進
・災害被害予測技術の強化
・東南アジアをはじめとした海外展開の推進

■主な受賞歴
・ICT Spring Europe 2014 日本代表
・Open Network Lab 第11期(2015) 最優秀賞
・IVS Launch Pad 2015 Fall ファイナリスト
・CNET Japan Startup Award 2015
・Asia Entrepreneurship Award 2016
・総務省「異能(inno)vation Award」2018
・日本新聞協会「技術開発奨励賞」受賞 2019

■出資者からのコメント

NVenture Capital株式会社 代表取締役 國枝和雄氏
 2021年8月、NECキャピタルソリューションから投資させて頂いた後、『Spectee Pro』ビジネスは順調な成長を見せ、多くの報道機関や自治体などから事故・災害時の第1報情報源として認められる存在となっています。さらに、その適用範囲は、実世界の事象にとどまらず、銀行ネットワークや通信キャリアなどサイバー空間でのトラブル検知にも広がっており、社会基盤の強靱化に貢献できる存在となっています。今般、NVenture CapitalおよびNECキャピタルソリューションは、『Spectee Pro』の国内でのさらなる普及浸透と、広く海外に向けた展開に期待して、リード投資家として投資させて頂きました。

インフォコム株式会社 執行役員 サービスビジネス事業本部長 葉葺真一氏
 この度、スペクティ様との提携により両社のビジネス領域がさらに広がることを非常にうれしく思います。弊社は緊急連絡/安否確認システム エマージェンシーコール、情報管理ポータルシステム BCPortalを提供しており、4,900社を超える企業、公共団体でご利用いただいております。
 戦略的パートナーシップのもと、『Spectee Pro』と弊社サービスをかけあわせ、広範囲にわたる協業を通して両社の成長を加速させ、ひいてはSDGsで目指す国土強靭化に貢献します。

株式会社ゼンリンフューチャーパートナーズ プリンシパル 原口晋太郎氏
 SNSや気象データなど様々な情報をリアルタイムに収集し、「リスク」を可視化するスペクティのサービスは、ゼンリンの保有する住宅地図データベースやハザードマップとのシナジーが期待できる点を評価し、今回出資を決定させていただきました。フェイク画像をも判別できるAI技術と最後は人の目でも確認する情報の正確性へのこだわりに、調査スタッフや調査車両で現地調査をするゼンリンの情報収集へのこだわりとの共通項を感じました。唯一無二のAI防災・危機管理ソリューションとしてさらなる発展を期待しております。

株式会社NTTデータ モビリティ&レジリエンス事業部 統括部長 中村秀之氏
 SNSや河川カメラ等の多種多様な情報をリアルタイムに収集し、リスク情報を可視化できるスペクティのサービスは、NTTデータが提供するレジリエンスサービスと親和性が高く、これまでも継続的に連携を進めてきました。また、スペクティが保有する大量のSNS情報等から災害情報を抽出し、位置の特定や真贋判定、被害予測等を行うAI等の技術は、今後、より膨大な情報を取り扱うことが求められる防災DXにおいては重要性が増すこと、またSNSを活用したSaaSビジネスモデルは、他国へ容易に展開できることを評価し、今回出資を行うことを決定しました。今後は、国内・海外における防災DXビジネスにおいて連携を深化させてまいります。

第一生命保険株式会社 オルタナティブ投資部 部長 片岡 正史氏
 弊社では、社会課題の解決やイノベーションの創出に挑戦するスタートアップ企業を支援していくことは、長期の資金供給が可能な生命保険会社の重要な役割と考えております。
 スペクティはテクノロジーの活用による災害の可視化を通じ、「持続可能な世界の実現」を存在意義として掲げています。温暖化に端を発する気候変動が顕著な昨今において、災害被害を最小限に抑えるだけでなく、様々な業界の企業活動を支えるインフラとなる可能性に期待を抱き、今回出資させて頂きました。「一生涯のパートナー」をミッションとして掲げる弊社にとって、防災・BCPの更なる高度化実現を目指す同社に、株主として参画出来ることを嬉しく思っております。

みずほキャピタル株式会社 投資第6部 インベストマネージャー 園田利弥氏
 近年、気候変動・異常気象といった言葉をよく耳にするようになりましたが、そのような環境下において、国や自治体だけではなく、多くの企業で災害リスク管理の重要性が高まっています。スペクティ社の主力サービスである『Spectee Pro』は、国内外のあらゆる災害関連情報をデータベース化し、リアルタイムでのインシデント管理、さらにはAIを活用した予測・分析が可能であり、今後の企業の災害リスク管理になくてはならないものであると確信しております。2016年に初回投資をして以降、今回で3回目の投資となりますが、引き続きみずほグループの総力を挙げてご支援してまいります。

■株式会社Specteeについて
スペクティは、「危機を可視化する」をミッションに、SNSや気象データ、カーナビ情報や道路カメラなどのデータから災害・リスク情報を解析し、被害状況の可視化や予測を行っています。
国内トップシェアを誇るAIリアルタイム危機管理サービス『Spectee Pro』は、AI技術を活用し、世界中のSNSや、自動車のプローブデータ、河川・道路などに設置されたカメラのデータ等をリアルタイムに解析し、災害や危機に関する情報を収集、通知、可視化・予測できるリスク管理ソリューションです。
危機情報をリアルタイムに配信するほか、地図と合わせて表示し、「どこで何が起きているか」、「被害状況はどの程度か」などを即座に確認することができます。2023年7月時点で、960以上の自治体、官公庁、民間企業、報道機関などにご利用いただいています。

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