自治体×メディア×スタートアップが拓く、次世代の地域防災【スペシャル対談セミナー】【2025年12月4日開催】

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防災・危機管理に関するソリューションを提供するスペクティでは、毎月様々なトピックを取り上げてWebセミナーを開催しています。2025年12月4日には 「自治体×メディア×スタートアップが拓く、次世代の地域防災【スペシャル対談セミナー】」 と題し、北海道北斗市様(以下、北斗市)、函館市が拠点のコミュニティFM局・FMいるか様(以下、FMいるか)とセミナーを開催いたしました。

災害の激甚化・頻発化が進む中、自治体や地域メディアには、想定外の事態における迅速な意思決定と、住民への的確な情報伝達が求められています。本レポートでは、Specteeの村上と、北斗市の石川氏、FMいるかの宮脇氏による解説・対談の内容を一部抜粋してご紹介します。

登壇者プロフィール
石川貴茂 北斗市総務部総務課
陸上自衛隊出身。現在は北斗市の防災担当として3年目を迎える。自衛隊での経験を活かし、組織的な危機管理体制の構築や、現場での迅速な意思決定プロセスの浸透に従事している。

宮脇寛生 函館山ロープウェイ株式会社 FMいるか局長
1992年に日本初のコミュニティFMとして開局した「FMいるか」に所属。1993年の北海道南西沖地震(釧路沖地震含む)から、2018年のブラックアウト(北海道胆振東部地震)まで、長年にわたり地域の災害放送を支え続けている。

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❶想定外に強い組織を作る「OODAループ」

北斗市 石川氏:災害対応において自治体職員が直面する最大の課題は「想定外への対応」です。行政運営の基本はPDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act)ですが、これは平時の業務改善には適していても、一分一秒を争う災害時の応急対策には馴染まない側面があります。そこで重要になるのが、現場での迅速な意思決定を支援する「OODA(ウーダ)ループ」という考え方です。

特に重要なのが「観察」と「情勢判断(方向付け)」です。正しい情報に基づかなければ、どんなに優れた指揮官であっても誤った判断を下してしまいます。2025年7月30日の津波警報の際、北斗市では早期に避難指示を出しましたが、想定外の避難場所における混雑や渋滞状況の把握に苦慮しました。 計画外の事態が起きても「今、何を決定すべきか」を明確にするためには、Specteeのようなテクノロジー、コミュニティFM等を活用した多角的な情報収集能力が不可欠です。

❷信頼の「ラジオ」と拡散の「SNS」、ハイブリッドな情報発信

FMいるか 宮脇氏:私たちFMいるかは、これまでの33年間、数多くの災害放送を行ってきました。特に印象深いのは2004年の台風18号です。市内全域が停電する中、山頂の送信所まで走って非常用電源をつなぎ放送を継続した際、3日間で2,000通を超えるメッセージをいただき、地域メディアとしての役割を再認識しました。

また、2018年のブラックアウトでは約70時間にわたり放送を続けましたが、この時はTwitter(現X)での発信が350万回以上閲覧されました。現在は、以下のハイブリッドな情報発信に取り組んでいます。

• アナログ(ラジオ): 停電時でも電池で聴取でき、人の声による心理的な安心感を与える。
• デジタル(SNS・AI):速報性が高く、情報の拡散力に優れる。

北斗市とは協力して、信号を受けると自動で起動する「防災ラジオ」を高齢者世帯等に配布し、デジタルデバイド(情報格差)の解消にも努めています。

❸「可視化」が変える地域防災の未来

セミナーの後半では、官民・メディアの連携について対談を行い、2025年10月に実施したSpecteeを活用した訓練事例などを交えて議論を深めました。

・「同調性バイアス」を打破する情報の力
Spectee 村上: 先日、北斗市・FMいるか・Specteeの三者で実施した防災訓練について、手応えはいかがでしたか?
北斗市 石川氏: 住民の避難行動がリアルタイムで可視化される点は非常に重要だと感じました。災害時には、周囲の動きに合わせようとする「同調性バイアス」が働き、逃げ遅れの原因となります。しかし、これを逆手に取り、「多くの人が避難を開始している」状況を可視化して伝えることで、周囲の避難を促すポジティブな同調を生み、逃げ遅れを防ぐ効果が期待できます。また、アプリを使った職員間の情報共有も、迅速な意思決定に有効でした。
FMいるか 宮脇氏: 訓練では津波による市役所庁舎の浸水を想定し、対策本部を移動させるなど、非常にリアリティがありました。メディア側としても、刻々と変化する状況下で「どのような情報が住民に必要とされるか」を再確認する良い機会となりました。

・正確な情報を迅速に届ける、次世代の地域防災のあり方
Spectee 村上: 我々Specteeも、東日本大震災での私自身のボランティア経験から、「避難所のニーズ(張り紙の情報など)が外に伝わらない」という課題に直面したことが出発点になっています。

現在はAIによる解析に加え、24時間体制の専門チームによる人の目での確認(ハイブリッド体制)で情報の正確性を担保しています。 自治体、メディア、そしてテクノロジー企業が連携し、情報を正確に「可視化」して届けることが、今後の地域防災において不可欠です。

(実際の防災訓練の様子)

(要約:井垣麻美子)
Feb 24, 2026

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