防災DX ~ 自治体が見据えるこれからの防災と「Spectee Pro」の活用【2024年11月29日開催】

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防災・危機管理に関するソリューションを提供するスペクティでは、毎月様々なトピックを取り上げてWebセミナーを開催しています。2024年11月29日には「防災DX ~ 自治体が見据えるこれからの防災と『Spectee Pro』の活用」と題し、神奈川県藤沢市防災安全部危機管理課の横須様と鈴木様にご登壇いただき、藤沢市の防災・危機管理への取り組みや『Spectee Pro』の活用事例などを、Spectee代表の村上とのトークセッション形式でお話しいただきました。本レポートでは、横須様・鈴木様からご紹介いただいた内容を抜粋してお届けします。

44万人が暮らす藤沢市の自然災害

 藤沢市は、6市1町に囲まれ、南は相模湾に面した神奈川県中南部の市で、人口は443,757人(2024年10月1日現在)です。地形は平坦で、大きな自然災害は少ないものの、いざ発生すると大きな被害につながることもあります。平成29年の台風21号では湘南港の高潮や江の島の階段の崩落がありました。直近では、8月30日の台風10号による地下道の冠水や、大規模な倒木などの被害が発生しています。

藤沢市が考える防災とは

 増加する多様な災害リスクに適切に対応するため、情報伝達体制や避難対策の見直し、防災教育の充実強化、被災者や要配慮者への支援の充実などに取り組んでいます。特に災害発生時は、初動段階から迅速かつ的確な災害状況の把握が重要であり、膨大な情報を分析・解析し、総合的な判断を下す能力が求められます。そのため、情報発信の一元化や既存システムとの連携を図るなど、ICTを効率的に活用し、防災DXを推進しています。

 具体的には、神奈川県の「災害情報管理システム」に情報を入力し、市内の各指揮本部や地区防災拠点本部と共有しています。また、今後は防災行政無線などの情報配信とも連携を強化することで、より効率的な防災対策が可能と考えています。

『Spectee Pro』の活用で初動対応の遅れを回避

 『Spectee Pro』導入前、災害情報の即時性の低さが私たちの課題でした。例えば市民から電話で情報提供を受けた場合、それを瞬時に関係各所に共有することは困難です。また電話の場合は実際の画像や動画を見ることはできないため、実際に職員が現場確認に行き、写真を撮影、それを各所に共有するという対応を取っていました。『Spectee Pro』によって、こうした初動対応の遅れが回避できることを期待し、令和四年度から導入しています。

 導入後の活用事例として、人しか通れない地下道に車が入ってしまった事故があったのですが、これは『Spectee Pro』の情報により覚知ができました。他にも今年8月の停電情報や道路の冠水などの情報を収集することができ、迅速な初動対応に繋がっています。また、津波対策訓練でも活用しています。『Spectee Pro』ではAI解析に加え人の目によるファクトチェックも行われているため、有用・有効な情報が収集できていると実感しています。

今後は情報の一元配信強化で、より迅速な災害対応を

 防災や危機管理対応において、情報の一元管理は欠かせない要素と考えています。藤沢市でも情報の一元配信システムの連携を強化しているところですが、それによってよりスムーズな災害対応の初動につなげていきたいと考えています。また、私たちが情報を発信する際は、自分たちの目で見て最終的な決断をすべきだと認識していますので、様々な情報を集約した後に、しっかりとそれを精査して発信していきたいと考えています。

(要約:井垣 麻美子)
Jan 15, 2025


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