日・ベトナム第12回防災協働対話に参加して
- 気候変動・気候危機
- 防災
- テクノロジー
- レジリエンス
- 自然災害
2024年11月28日、ベトナムの首都ハノイにおいて、日本・ベトナム第12回防災協働対話が開催されました。「防災協働対話」とは、国土交通省が展開している取り組みで、防災面での課題を抱えた国を対象に、両国の産学官で連携し、平常時から防災分野の二国間協力関係を強化するためのものです。スペクティは、防災に関する産官学の連携の推進する日本防災プラットフォーム(JBP)の一員としてこれに参加する機会を頂きました。
午前中は国土交通省とベトナム農業農村開発省(MARD)の関係者が集まったワークショップ形式の会議が行われました。それぞれが現在取り組んでいることや課題などを交互に発表し、それを受けて自由闊達な質疑応答が行われました。ベトナム政府関係者からは、日本及び国交省への信頼が感じられ、こうした対話が継続して行われていることの価値を感じることができました。
特にベトナムでは今年9月に台風Yagiが襲来し、ハノイを中心とした北部だけで300人を超える死者・行方不明者が発生、さらに経済損失は約33億米ドルにのぼると推計されています。過去30年で最大の台風被害が出たことから、水害対策をすぐにでも強化しなければならないという強い切迫感が感じられました。
2024年9月8日・北部ホアビン省の様子
ワークショップの間には、防災ソリューションを持つ日本企業がブース展示を行い、ベトナム政府機関の方々にそれぞれの技術を紹介しました。ベトナム農業農村開発省のルアン堤防管理・防災局長(写真左)にもSpectee Proのことをご紹介する機会を頂けたことは、我々にとっても大きな収穫でした。
また、MARDの防災アドバイザーを務められている鈴木専門家の案内で、台風Yagiの浸水があった場所や治水施設の見学も行われました。
上記写真のロンビエンバスターミナルから南に走る大きな道路がありますが、そこに沿って「ハノイ大堤防」があります。その東側、つまり堤外地にも街が広がっていることがわかります。台風Yagiの際にはこの地点での水位は11m30を超え、住民7万人以上が避難する事態となりました。
その他、水害の多いベトナムでは治水対策は広く行われており、ハノイ郊外の堰や放水路なども見学させていただきました。
ベトナムでは数十年ぶりの被害が出た台風によって、自然災害に対する危機意識が非常に高まっていました。世界を見渡してみても、フィリピンでは1か月で6つの台風が襲来する異常事態。また、スペインでも過去に例を見ない豪雨災害が発生しています。気候変動によって「~年に一度」と形容されるような災害が世界中で頻発している今、国際的な協力体制が必要であり、また日本の民間の技術が貢献できる点も多いと考えます。このような他国政府との継続的な対話と信頼関係醸成の機会があることは素晴らしく、スペクティは今後もチャンスがあれば参加させていただきたいと考えています。
(根来 諭)
December 04, 2024
信頼できる危機管理情報サービスとして続々導入決定!
スペクティが提供するAI防災危機管理情報サービス『Spectee Pro』(https://spectee.co.jp/feature/)は、多くの官公庁・自治体、民間企業、報道機関で活用されており、抜群の速報性・正確性・網羅性で、危機発生時の被害状況などをどこよりも速く、正確に把握することが可能です。
また、『Spectee SCR』(https://spectee.co.jp/service/specteescr/)はサプライチェーンに影響を与える危機を瞬時に可視化し、SNS・気象データ・地政学リスク情報など様々な情報をもとに、インシデント発生による危機をリアルタイムで覚知し、生産への影響や納期の遅れ等を迅速に把握することができます。
- お問い合わせ:https://spectee.co.jp/contact/
- お電話でのお問い合わせ:03-6261-3655(平日9:00~17:30)