SNSで見る東京の市街地に出没したサルの動き

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ここ数日、人が多い東京の市街地にサルが出没し、大きな話題となっています。夏の終わりごろから東京23区でのサルの目撃が急増しており、8月は北区・板橋区・荒川区・台東区で、9月には北区・板橋区・練馬区・世田谷区・大田区・品川区で、10月には新宿区でそれぞれ目撃例をSNSで見ることができます。

11月に入ってから今日までの数日は特に人の目につきやすい場所に出没していることから、SNSに多くの投稿が上げられています。同一の個体かどうか確証はありませんが、目撃例を時系列に沿って地図上にプロットしたものが下図になります。

世田谷区で目撃されたサルは、その後北上を続けます。目黒区の駒場東大駅付近を通って、木の多い渋谷区の代々木公園へ。さらに新宿駅付近から北新宿に移動し、ここでは実に沢山の方が目撃されていることから、しばらく滞在したのではないでしょうか。警察や報道陣が集まってサルを囲む場面もありました。その後、池袋を通過し、埼京線の線路に沿う形で十条から赤羽へ移動し、本日11月3日は日没を迎えました。

(地図データ © Google 2021)
◆2021年11月1日
世田谷区・環八通り
世田谷区・世田谷通り
世田谷区・世田谷八幡宮付近
◆2021年11月2日
目黒区・駒場東大前駅付近
渋谷区・代々木公園
渋谷区・代々木駅付近
新宿区・新宿駅付近
新宿区・新宿駅付近の青梅街道
新宿区・西新宿
新宿区・北新宿
◆2021年11月3日
豊島区・西池袋
豊島区・池袋駅付近
北区・十条
北区・赤羽駅付近
北区・赤羽西

大きな河川沿いは障害物が少なく、野生動物にとって格好の移動ルートとなります。上記のサルの動きを見てみると、推測の域を出ませんが、奥多摩の方から多摩川沿いを南下し、世田谷区あたりから東京23区に入ったのではないでしょうか。また、このまま北上を続けるとすぐに荒川沿いに出ますので、そこから北上または南下する可能性が高いのではないかと思われます。

<2021年11月4日 11:30追記>
荒川を越えて、埼玉県蕨市→さいたま市、と北上しているもようです。

ニホンザルは交尾期である9月から翌1月ごろまで、発情した雌を探して放浪する習性があるとのことで、まだしばらく目撃例は続くのではないでしょうか。また、サルは可愛く見えますが、鋭い爪や牙があり、雑菌を持っています。噛まれると感染症にかかる危険もあるため、街中で見かけても近づかず、遠くから眺めるにとどめたほうが良いでしょう。

最後に、SNSの投稿から現場の様子がよくわかるものをピックアップしてご紹介します。



新宿駅付近、甲州街道の中央分離帯に。


何かを食べている様子。


警察の方が捕獲を試みています。


休憩中。


北区の住宅街で。


(根来 諭)
November 3, 2021


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