【Webセミナー】AIを活用した「リアルタイム浸水推定図」とその裏側に迫る【2022年9月29日開催】

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月次で開催しているスペクティによるWebセミナーですが、9月29日には『AIを活用した「リアルタイム浸水推定図」とその裏側に迫る』と題してお話をさせていただきました。我々は出水期に合わせて本年7月に、「リアルタイム浸水推定図」を提供する機能をSpectee Proに本格実装致しました。昨今数多く発生している豪雨被害の際に、意思決定の助けになったというお声を多くの自治体や民間企業からいただいています。今回はその裏側についてCEO村上・CDO岩井が解説しました。本レポートではその抜粋版をお伝えします。

スペクティはAI×防災に特化した企業で、危機を可視化し、リスクを予測するということに全社を挙げて取り組んでいます。その一環として、1年半ほど前に発表させていただいたのが「リアルタイム浸水推定図」です。

これは、SNSの画像をもとに作成する浸水推定図で、2D/3Dの画像で出力することができます。例えばSNSに「家の前が冠水している」などといった投稿があった際、その画像だけでは「点」の情報にすぎませんが、浸水の深さ・投稿された場所・降水量・地形データを組み合わせて解析することで、「面」としてどこまで浸水が広がっているかをシミュレーションする仕組みです。SNSに画像が投稿されてから長くて10分以内には提供しており、Google Earthと連携させて、より立体的に現場の状況を確認するようなことも可能です。

本格実装から9月28日までに、全国186地点におけるリアルタイム浸水推定データを提供しており、大きな被害が出た静岡市での豪雨でも活躍しました。弊社提供のソリューションであるSpectee Proの画面上で見ることができ、また連携しているシステムにはデータを渡す形でサービス提供をしています。

一方、河川の水位がどのように変動していくかを予測し、氾濫のタイミングを予測する開発も積極的に進めています。

愛知県の山崎川において、2009年10月7日から8日にかけて大雨が降り、8日早朝に避難勧告が出たことがありました。これをモデルケースとして、AIで予測をすることができたかを検証した結果が下記になります。

河川の水位と降水量の過去データを使用して予測した結果、実際の水位は氾濫危険水位ギリギリでありましたが、予測では堤防の高さを超えるだろうという結果となりました。到達水位の予測は外したものの、水位上昇のタイミングは比較的正確に取ることができ、精度を上げることで実際の避難指示の意思決定などに活用することが可能だと考えています。

こうした実証を通じ、リアルタイムで累積降水量と実際の水位を解析して危険水位到達予測時間を予測するシステムや、実際に氾濫してしまった際の浸水シミュレーションのシステムを現在構築中です。


セミナーの中で沢山のご質問をいただきありがとうございました。引き続き技術開発を推し進め、防災力・社会のレジリエンスの向上に貢献できるよう努力してまいります。

ご不明な点などございましたら、下記よりお問い合わせ下さい。

(根来 諭)
October 26, 2022


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スペクティが提供するAI防災危機管理情報サービス『Spectee Pro』(https://spectee.co.jp/feature/)は、多くの官公庁・自治体、民間企業、報道機関で活用されており、抜群の速報性、正確性、網羅性で、「危機発生時の被害状況などをどこよりも速く、正確に把握すること」が可能です。AIを活用して情報解析、TwitterやFacebookなどのSNSに投稿された情報から、自然災害や火災、事故などの緊急性の高い情報、感染症に関する情報など、100以上の事象を、市区町村、空港や駅、商業施設、観光地周辺といった対象と組み合わせて、「どこで何が起きているか」をリアルタイムに確認できます。

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